いつもポケットにショパン くらもちふさこ著
★ストーリー★
幼友達の麻子ときしんちゃん、共通の趣味はピアノで2人はよきライバルでもあった。
中学に進入の際、きしんちゃんはドイツ留学する事になり2人はバラバラになってしまう、
さらにはそのドイツで大規模な列車事故に遭い、きしんちゃんは失明してしまう。
そこからいろいろな過去が明らかになって行く中の2人の心の成長を描いた作品。

少女マンガを挙げ出したらキリがないくらい出て来ちゃう程の私はマンガ好きでした。
でも少女マンガの幅って少年マンガより広く、浅い(と私個人的に思ってるだけだと思うけど)。だから好き嫌いもすっごくバラつきがあるだろうから
話すのは控えようって思ってたんだけど、久し振りにこのマンガ読んでたらやっぱり話したくなっちゃった。
小さい頃は自分では買えないからもっぱら姉のマンガを拝借して読んでました。
なので私が小学生当時ハマるのは同じ世代モノよりもちょい上くらいのが多かったです。
そんな時に出会ったのがくらもちふさこ作品です。
彼女の作品読んで彼女の描く男の子にホレない人っているのでしょうか、ってくらい魅力に溢れてるんです。
見た目もさる事ながらキャラクターもカッコいい。私がマンガ上で初めてホレてしまったやなぎh男性でもあります。
「東京のカサノバ」のちぃちゃん、「いろはにこんぺいと」のとおるちゃん、「おしゃべり階段」の線、
「A-Girl」の夏目くん、「アンコールは3回」の不破くん…みぃ〜んなカッコいいです。
そしてこの「いつもポケットにショパン」のきしんちゃんも然り。
でもね、当時小学校高学年だった私には「いつもポケットにショパン」の世界は理解出来ませんでした。
それまでは「東京のカサノバ」が一番のお気に入りでした。
その後、大人になってから古本屋さんで売ってたのを見つけ、改めて買って読んでこの世界の奥深さ、
素晴らしさに改めて気付きました。なのでそれまで「くらもち作品=いつもポケットにショパン」ってくらい
彼女にとって有名な代表作として謳われていて、でもお子ちゃまだった私にはいまいち理解出来なかったけど
大人になってから深く納得する事となりました。
(まぁ、今となっては彼女の代表作は、って言ったら「天然コケッコー」になるのかな?
でもこの辺りから私もあまり真剣にマンガを読まなくなっちゃったのでよくわからないの)
これを読んでから「ショパン」ってどんな音楽なのかすっごく気になり、CD買ったくらいです。
これを読むとすっごく聴きたくなります。
↑のストーリーだとさも「昼ドラ」系のドロドロ系を想像してしまいそうだけど
さほどドロドロしてません。そこはくらもちふさこ流でこんなにもドロドロなテーマでもサラっとしてます。
ピアノを弾く手のリアルな描きっぷりにも感服です。
この作品でのキーパーソン、麻子の母親が実に立派です。天才ピアニストであるんだけど
人間が不器用で愛情表現がちょっと変わってるから娘の麻子にはなかなか理解出来ない。
でもそんなもつれた糸がほどけた時の麻子の気持ちと母親の表情の柔らかくなっていく所がたまらなく好きです。
「麻子はシチューが得意です」このたった一言に愛情がぎゅぅって詰まってる。
さらには松苗先生の存在、利かん坊な麻子の言動に振り回される事なく的確な指導をします。
ひとりひとりが生き生きしてます。
今となっては古い絵のタッチだけど内容はちっとも色褪せる事がないです。

(2005.4)

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