自転車少年記 竹内真著
★ストーリー★
補助輪を取って自転車に乗れるようになった4才の昇平、親が制する声も届かないくらい気分が高揚し
そのまま進んだのは下り坂。その時ブレーキワイヤーのボルトが切れ、それまでの気持ちよさが一気に恐怖に変わる…瞬間ある家の植え垣越え、庭に飛び込んだ。そこで草太との運命的な出会いを果たす。
そこから始まる2人の少年が青年、大人になるまでを描いた作品。

こう言っては何だけど(しかもしょっぱなから)一人の(ここの場合2人だけど)人間の半生記って
あっちこっちで見かけたりするからまぁ正直新鮮味に欠ける部分ってあるかも知れないけど
でもそれ以上に引き込まれたのはやっぱり自転車に乗ってる時の気持ちよさの書き方ったら!!
しょっぱなから「そうそう!!わかるっ」の連続でした。
(でもこの主人公たち、補助輪取れたのが4才という驚異的早さなのだけは「わかるっ!」にはなれなかったんだけど…)
それからしばらくは2人の仲もあまり進展したモノにはならないんだけど
小学校に上がった時に2人だけの秘密を持つ事で親密さがぐんっと増すのです。
それからは2人で自転車で海を目指したり、34才の私がやってる事を彼らは10才でやっちゃうのです!
改めて私は遅咲きだなぁ〜って思っちゃったりして^^;
(しか〜し私の持論は『やりたい時がタイミング』であって「遅すぎ」なんて言葉は私には存在しないのっ!!)
そして彼らも気付くのです。最初は遠く感じてた場所でも一度自転車で行く事によって
そこがまるで自分の縄張りのように感じ、それがだんだん広くなっていく…
(注:引用文ではないです。こんなニュアンスの事が書かれてるのです)
まさに私にとって最初の遠出が吉祥寺だったのが今ではすっかりテリトリー、ご近所感覚になり
その次の遠出、下北沢も今となってはすっかり当然のごとく自転車圏内、
これがどんどんどんどん拡がっているのがすごくわかります!!
そしてこの本に戻るけど2人の間には常に自転車があります。
でも自転車に対する考え方は全然違います。
ただ「自転車で走る気持ちよさを知ってる」という事だけが2人を繋いでるように感じます。
でも充分だと思います。それから2人は中学に入り、それぞれ恋をし、前ほど一緒に遊ぶ事がどんどん減って行くんだけど
やっぱりいつも2人の間には「自転車」が大事な位置にいるのです。
さらに2人をさらに強く結び付ける存在「伸男」とも出会います。
彼の伯父が自転車屋さんを経営していて小さい頃からお店に出入りしているうちに自転車に詳しくなりました。
ちょっとオタクくさいけど、自分の知識をひけらかすでもなく、相手を思いやる気遣いも出来るオトコ、
私はこの伸男くんの存在が大好きです。
そしてこの本の引き込まれたポイントに、主人公と同世代、というのも強いです。
最初、この本を手にした時、あまりのぶ厚さと中身の濃さ(1ページ2段になってるのです)に
(読み終わるのに)どれくらいかかっちゃうんだろう…って不安があったけど
実際は読み始めたらとまらなくなってなんと1日半で読み切ってしまいました。
それだけワクワクさせられた本でした。
自転車って普通に足として乗ってるとまるで有り難みがないシロモノだけど
ちょっと運動の為って考え変えるだけでとっても素敵なグッズになってしまうのよね〜と
この本読んで、そして実際乗っててつくづく思った次第であります^^(2006.1)

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